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2020年05月15日

常茶の世界について その3

この話にはまだ続きがあります。常茶のあとに浄茶(こちらもじょうちゃと読みます)というタイトルのエピソードをされています。小川夫妻は1983(昭和58)年に韓国南部の寺院に訪問されています。あくる日の早朝に寺の裏山で樹齢400年といわれるチャノキに出会い、この葉を摘んで茶作りをされました。できあがって飲んでみると、大変良い香味に深い感銘を抱き、ここで浄茶という言葉が浮かんだたそうです。八重子氏によれば、浄茶とは清浄でけがれのない、浄土へ通ずる思いをよせるような孤高なお茶という意味です。『茶を貞く』では以下のように述べられれています。
 清浄な土地で・・・土地づくりから
 清浄に育てられ・・・栽培方法、肥料・農薬のことがらも
 清浄につくられ・・・摘採のタイミング、色や形、無理な製茶方法は好ましくない
 清浄に淹れられる・・・雰囲気や人、手順といった、様々な要素の調和
これに一番適したのはヤマチャだといえます。
ただ、私が思うに常茶と浄茶の言葉を比べてみると2つの言葉は翻っているようにとらえてしまいます。一般的に日常で飲む低級茶を指す常茶と高級とはいわないが理想では高貴があるといえる浄茶と対照的なイメージだと感じてしまいます。
作者が描く浄茶というのは有機栽培で作られ尚且つ香りが特徴を見出す釜炒り茶であるといえます。
私自身は釜炒り茶柴本氏に出会い、茶文化を学んだうえで、この話に通ずるものがあると感じています。


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Posted by あ~茶ん@EcoGreenTea at 01:21│Comments(0)お茶紀行
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