2020年10月21日
久能山東照宮



先週日曜日、静岡市駿河区にある久能山東照宮へ訪れました。ここに足を運んだのは中学生の遠足以来なので約四半世紀ぶりということになります。入口から一ノ門までの急こう配になっている石階段1159段を登ると社務所や売店、博物館が見え、その先から唐門、本殿などの社殿へとつながります。久能山東照宮は国宝であり、国の重要指定文化財に指定されています。社務所あたりからロープウェイで日本平へとつながっています。時間の都合で社殿には行けませんでしたが、博物館を見学した後海岸沿いにあるいちごカフェに寄って帰りました。
久能山は推古天皇の御代(7世紀頃)の久能忠仁が初めて山を開いて久能寺を建立されたのがはじまりで、聖一国師も往来されています。時は1568(永禄11)年武田信玄(1521-73)が駿河を侵攻し山上に城砦を設け久能城と改称されました。しかし1582(天正10)年武田氏が滅ぶと徳川家康(1542-1616)の城となりました。徳川家康の遺体がここに移された後大改築がされ、1645(正保2)年に久能山東照宮が成立しました。
博物館には家康公の刀剣や甲冑、絵画、織物、古文書といった資料が置かれているほか、ペイン国王フェリペ3世から海難救助のお礼として徳川家康公に贈られた洋時計が置かれています。これはかなりの貴重品として知られ、2017年には現スペイン国王フェリペ6世夫妻が国賓として来日しここを訪れています。
今回ここに訪れたのは意図があり、この日は熟成茶葉を奉納する「口切りの儀」が披露されるということで見に行くことが目的でしたが、既に終えてしまっていました。これは毎年お茶壺道中としてこの時期に行われるものであり、本山茶を詰めた茶つぼが葵区井川の蔵で保管され、「蔵出しの儀」を経て久能山東照宮に持ち込まれるものです。今年はコロナの影響で公式非公開でしたが呈茶はされるという話を伺っていたので訪れたわけです。訪れた甲斐はあまりなかったものの良い運動と景色を楽しめました。売店にはその茶壺に熟成した茶である徳川家康御用茶が販売されています。詳しくは久能山東照宮のホームページ https://www.toshogu.or.jp/ をご覧下さい。