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2019年02月21日

烏龍茶について その2

福建省で生まれた烏龍茶の銘柄に鉄観音(てつかんのん)というものがあります。これは中国茶の品種にもなっています。発酵をある程度行わせた後、炒(い)って発酵を止め、茶葉を揉むいわゆる揉捻工程や焙煎させた乾燥を経て製造されていきます。揉捻によって、茶葉が丸まり表面は鉄のような、または油を塗ったような光沢を帯びるのが特徴的です。香りは甘く清香で蜜の香りやランやキンモクセイといった花の香りや水蜜桃の香りがし、味は芳醇で濃いが、後味は甘いのが一般的です。鉄観音と呼ばれる由来は諸説あり、実際に観音岩で茶の木を見つけたり鉄観石の間に生えているのを見つけて持ち帰ったという説や観音菩薩から賜った茶の木なので、鉄観音と名付けられたという説もあります。鉄観音はその1で紹介した『岩茶房』でも販売されています。ちなみに私は小泊先生の元で飲ませていただきました。
 この鉄観音は台湾でも生産をされており、清朝末期の19世紀後半に鉄観音の茶樹と製法を持ち帰ったとされています。台湾の鉄観音は焙煎香と柑橘類の香りが合わさったような風味が特徴的です。また、台湾には凍頂烏龍(とうちょううーろん)と東方美人(とうほうびじん)という2つの代表的な烏龍茶があります。台湾中部の凍頂山という所で栽培されたことがはじまりとされ、今では台湾各地で栽培され台湾を代表するお茶として認知されています。鮮やかな香りと風味が特徴的です。一方の東方美人は台湾中西部で19世紀中頃にウンカの被害によって商品として使い物にならなかった茶葉を用い製茶したところ、蜜のように甘くかぐわしい香りと味で評判となったことがきっかけで生まれた烏龍茶です。その後ヨーロッパに輸出され英国で「オリエンタル=ビューティ」といわれたことで東方美人という名になりました。東方美人は台湾の重要な輸出産品として知られていましたが、近年では台湾国内でも消費量が増えています。色彩豊かな茶葉が最高とされ、良質で高度がある技術がある最高級茶として今でも知られています。写真は茶会でいただいたものです。
烏龍茶について その2



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Posted by あ~茶ん@EcoGreenTea at 02:01│Comments(0)お茶全般
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