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2017年09月12日

茶の飲み比べ(闘茶)

 昨日、菊川市内の小学校で、地元の茶商らが招いてお茶の淹れ方を学ぶ授業が行われたそうです。煎茶やほうじ茶などを急須に注いで香りや味の違いを見分ける体験をされてました。ちなみに私が通った小学校ではこのような体験授業はありません。T-1グランプリではこのような茶の種類を見分け競い合います。T-1グランプリ参照
 このような茶を飲み比べて競い合うことを闘茶といいます。飲茶勝負とも呼ばれ、中国の11世紀の宋代ではじまり、茶に上・次の等級をつけて茶の良否を争う茶比べや、茶の味と香りを競ったという記録があります。日本では鎌倉時代に入ってからで、1332年に廷臣たちと、京都郊外で産出された最高級の茶(本茶)とそれ以外で産出された茶(非茶)を飲み比べた遊びをされた記録があります。また、室町時代になると、種茶と呼ばれる3種類と客茶と呼ばれる1種類の計4種類を用いる、四種十服茶(ししゅじつぷくちゃ)と呼ばれる闘茶が行われました。これは、種茶を点てた3つに「一ノ茶」・「二ノ茶」・「三ノ茶」と命名して、参加者にそれぞれ試飲させて味と香りを確認させ、次に種茶3種類からそれぞれ3つの袋、試飲に出さなかった客茶1種類から1つの袋の合計10袋の茶袋を作り、そこから点てた10服分の茶を順不同に参加者に提供してこれを飲ませます。参加者は10服の茶が最初に試飲した「一ノ茶」・「二ノ茶」・「三ノ茶」のうちのどれと同じものか、はたまた客茶であるかを回答し、その正解が最も多いものが勝者となるゲームです。このような闘茶では、莫大な景品や金品といった賭け事が絡んでいました。しかし徐々にこのような闘茶の流行が批判されていき、15世紀半ばに新たな茶道や文化が生まれると、闘茶は次第に衰退していきます。江戸時代になると闘茶は歌舞伎の中で使われていくようになります。詳しくはhttp://www.kyo-chikiriya.com/blog/tea_about/%E9%97%98%E8%8C%B6%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%98%E3%81%BE%E3%82%8A/を参照
 静岡県藤枝市では天下一闘茶会というのが2年前から行われ、今年は6月に実施されています。また来年もあると思われます。
 詳しいHPは藤枝おんぱく https://shizuoka-onpaku.jp/fujieda/program/201718035048 をご覧ください。


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Posted by あ~茶ん@EcoGreenTea at 04:01│Comments(0)お茶全般
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