2022年11月14日
ミャンマーの茶 その1
久々に世界の茶事情について語りたいと思います。今回は東南アジアのミャンマーの茶についてです。ミャンマーは近年政情不安定にあり未だに多くの国民が苦しい生活を強いられています。ミャンマーはかつてはビルマと呼ばれていて戦前は日本に統治されてました。そんなミャンマーと茶の関わりの歴史は古くからあります。茶の発祥地といわれる中国雲南省やラオス・ベトナム・ミャンマーの山岳国境で山に住む部落の民族によって茶の栽培利用がなされてきました。古くからミャンマーではお茶は食べるものでありこれをラペッソーといい今でも習慣として食べられているそうです。ラベッソーは茶葉を蒸してから乳酸発酵させてできる、いわば後発酵の工程で作られた食品といえます。その国境に面するシャン州の山岳民族たちは古来、チャノキの枝を鎌で切っては焼いて食べていたとされています。ラベッソーはビルマ語で湿った茶という意味を持ち、茶葉の漬物ともいわれています。古来の民族は儀式に用いたという伝承もあります。ラベッソーには様々なものがあり、生葉を蒸した後に天日干しして乾燥させてからポットで飲むものもあり、これを現地の言葉でラベッチャといわれてます。いわば晩茶でいう阿波晩茶や碁石茶に似通っているといえます。実際はラベッチャは一番茶であるため晩茶とはいえません。一方食べる茶のラベッソーは蒸した茶場を竹筒に詰めてから発行されて作られます。一般的な家庭でピーナッツやニンニク・胡麻・マメなどと和えて、サラダのようにして食べられています。