2022年09月27日
玉山白茶と鳳凰単欉(ほうおうたんそう)







9月17日・18日(土・日)と法多山で第一回目となる法多山大茶会 オチャノコサイサイがあり参加してまいりました。静岡県内外から生産者、茶商、茶専門店経営サロンなどが集まり、希少なお茶やオリジナリティのある茶器などの販売や茶会・茶席をたのしみました。普段飲むことの少ない中国茶や台湾茶を味わうことができました。これまでも中国茶や台湾茶の紹介はしてきましたが、お茶会・茶席で味わった2つのお茶についてを取り上げてたいと思います。まず玉山白茶というものです。玉山は台湾一の山で標高は3953mと富士山よりも高い山です。台湾中央東部での玉山山脈から連なっています。玉山茶区(標高1000~2000m程)に茶園があり主に烏龍茶が作られているのですが、標高が高いためにあまり多くの量が出回っていません。そのため希少で価値の高い茶とされています。玉山白茶はさらに希少でつくられているものなので、台湾でもあまり知られていないようです。白茶は摘んだ萎凋(いちょう)させて乾燥処理を行うのみで加熱させることはありません。玉山白茶はウンカが多くついていてか、とても香ばしく白茶でよく知られる"白牡丹"のようなほんのりとした味わいでないコクがある茶だと感じました。
もう一つは鳳凰単欉(ほうおうたんそう)という茶です。これは中国南部広東省潮州にある鳳凰山というところで栽培されているものを指します。独立した1本の枝木から採取した葉だけでそれ以外の茶葉を一切混ぜない製茶方法で作られる烏龍茶です。80種類を超えるとされ、近年では品種ごとに微妙に変えられていることからそれぞれが味わいも香りも異なる茶があります。例えばクチナシのような香りの黄梔香(こうしこう)、キンモクセイのような香りの桂花香(けいかこう)、ブドウや桃のような香りの蜜蘭香(みつらんこう)などがあります。茶会で飲んだのは通天香というものです。金色のような輝いた水色に甘い花の香りの特性のある烏龍茶でした。岩茶同様に何煎も味わうことができます。