2020年03月18日
種子島の茶
種子島の新茶が今月23日に静岡の茶問屋に初入荷するとの見込みが発表されました。平年世よりも2週間ほども早いとのことです。種子島茶を先頭に切って新茶シーズンがスタートするといっても過言ではありません。種子島に茶をもたらしたのは牧野篤好(?-1923)という方です。 牧野篤好の幼少時代の記録はわかりませんが、 棚草村(現在の菊川市牧之原棚草地区)に生まれ、1889(明治22)年から1902(明治35)年までくまげ熊毛郡(現在の種子島と屋久島)の郡長を務められました。その後、牧野は静岡に帰郷されましたが、種子島の土質と霧の出る気候が、静岡と同じく茶栽培に適していることに鑑みて、地元の茶業者に種子島での茶業経営を勧めました。そこで種子島にある松寿園の初代が、1908年(明治41)年に単身種子島へ視察に出向き、翌年に同業者と共に種子島へ移住し栽培されました。ここで作られている松寿という品種は大変稀でここでしか栽培されていない希少品種です。被覆していないのにも大変甘く、玉露の様なほんのりとしたとしたまろやかな風味が特徴的です。2009年には移住100周年と種子島茶業百周年記念事業として菊川市長が西之表市に立ち寄っています。種子島松寿園については http://t-shoujuen.jp/ をご覧下さい。