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2017年12月05日

旧マッケンジー住宅

静岡市駿河区に旧マッケンジー住宅という国登録有形文化財に指定されている建物があります。私は先週初めてここに訪れました。旧マッケンジー邸の通称で親しまれているこの建物は駿河区高松の海岸沿いに建っており白い壁が美しい洋館で、ダンカン・J・マッケンジー、エミリー・M・マッケンジー(1887–1973)夫妻により昭和15年に竣工されました。マッケンジー夫妻は1918(大正7)年5月にアメリカから来日しました。夫のダンカン氏は貿易商社であり、日本茶の輸出振興に力を尽くしました。輸出業者協会を組織して会長となり、米国茶業組合委員、日本茶委員会議長として活躍され1951(し昭和26)年に病気で静岡に亡くなるまで日本茶業界の発展や茶輸出貿易の拡大に大きな役割を果たしてきました。また、ソ連との取引を行ったなど貿易商のトップを担ってきたとして静岡県知事などから感謝状を贈呈されました。一方のエミリー氏は社会福祉家として、私財を投じて社会福祉の向上
のために尽くしました。1951(昭和26)年4月に静岡市赤十字奉仕団顧問に就任されると1957年(昭和32年)7月に日本赤十字社金色有功章を受賞、1967(昭和42)年には社会福祉法人エミリーを設立され初代理事長に就任しました。自ら乳児院経営にあたり救済保護に打ち込みました。1972(昭和47)年アメリカに帰国され翌年に86歳で亡くなるまで社会福祉事業に献身されました。夫人は1956(昭和34)年に静岡市名誉市民第1号の称号を受けられています。
旧マッケンジー住宅は1940(昭和15)年ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)によって設計され完成されました。(ウィリアム・メレル・ヴォーリズについてはhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%BA を参照)土台はコンクリート打ちとし、風通しを良くしてあります。2階の客室の窓から駿河湾と富士山が眺望でき、屋上には天体観測を趣味とする夫のために展望室が備えられています。夫人の帰国後の1972(昭和47)年に敷地の半分を静岡市に寄贈、残りの土地と建物は静岡市が買い取りました。そして1997(平成9)年12月12日に国の登録有形文化財に登録されました。宿泊もできていましたが老朽化のため5年前に廃止されました。現在は無料で一般公開され内部の見学ができます。ただし屋上や一部の部屋には入れませんので注意ください。臨時イベントとしてお茶会やコンサートが催されています。休館日は休日あたる場合はその翌日を除いた月曜日、土・日曜日の場合を除いた祝日の翌日、12月26日から翌年1月5日まで 開業時間が午前9時から午後4時30分までです。
旧マッケンジー住宅
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詳しい内容は http://www.city.shizuoka.jp/000_002417.html




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Posted by あ~茶ん@EcoGreenTea at 12:41│Comments(0)お茶紀行
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