被覆茶
被覆(ひふく)茶は新芽の生育期の一定期間に直接日光を遮るため(遮光)に被覆を行うための製造される茶のことをいいます。被覆にはトンネルや棚がけなどがありますが、よく見かけるのは寒冷紗をかけてあるものです。被覆には凍害・干寒害の防止や生育や品質の改良のために行うなど様々なケースがあり、
抹茶(碾茶)や玉露、
白葉茶を作るには被覆栽培をされます。
被覆茶栽培は古く16世紀後半から始まったといわれています。元来は自然仕立ての茶園に高さ約2mの被覆棚を設置されてきました。しかしながら被覆栽培は煩雑で重労働のため、効率化や低コスト化が求められました。近年では寒冷紗などによる直がけ被覆が主流となっています。被覆は摘採期の1~2週間くらい前から始め遮光率は85%前後くらいになります。被覆することでうま味(アミノ酸)と香気(覆い香)成分が高まり、色も向上されてきています。写真は掛川市内のつま恋近辺の被覆栽培された茶園です。ここでは二番茶の摘採に向けて一番茶の摘採前から直がけ被覆がなされています。ここらは抹茶仕様されるものだそうです。
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