在来種
お茶の品種について話をしたことがありました。お茶全体の4分の3が「やぶきた」を占めている、ということは以前に話をしました。
お茶の品種は、品種登録してあるだけで100以上あります。しかし、登録されていない品種もあり、それを含めるともっと多くあります。(
茶の品種)
品種登録されているもののほとんどが、やぶきたから品種改良されたものです。「べにふうき」のようにアッサム種の系統から分かれたものもあります。(
べにふうき参照)ところが、系統が不明の品種も多くあります。それが
在来種と呼ばれるものです。全体の4%を占めています。在来種は主に山地に多くあります。例えば、静岡市北部、川根、森町、天竜、浜松北部などです。牧之原には少なからずあるかもしれない程度で、ほとんど無いに等しいです。牧之原は明治後の開拓により作られたところであり、ほとんどの所有の持ち主がはっきりしています。在来種といえるのは、数百年以上前から栽培されたといわれるもので、無肥料無農薬であり、明らかにやぶきたまたはやぶきた系統のものではないとされるものです。
写真の茶畑は静岡市北部の梅ヶ島という山間の地域で栽培しているところです。ここでは先週日曜日に茶摘みをされてました。やぶきたと比べて葉芽が小さいです。いつ誰が栽培したかは正確にわかっていません。ただ、ここから約数十キロ南に下ったところに聖一国師の墓場があり、はっきりとはいえませんが古くから茶の栽培をされていた所が多くあるのではないかといえます。
関連記事