深蒸し茶

あ~茶ん@EcoGreenTea

2017年02月01日 02:30

 煎茶(緑茶)のとれた生葉は通常は蒸してつくられます。蒸し茶は浅蒸し、中蒸し、深蒸し、特(極) とあります。浅蒸しは約30秒以下、中蒸しは約30~60秒、深蒸しは約60秒~90秒、特(極)蒸しは約90秒~150秒だと推定されます。
 浅蒸しの荒茶は細長いのに対し、深蒸し以上の荒茶は砕けたような細かさです。
 浅蒸しの水色は薄い黄緑色の透き通ったすっきりとした渋みのある味に対し、蒸しが深くなる程、緑色の濃いコクのあるの深い味わいです。また蒸しが深くなるにつれて香りが淡いです。
 深蒸し茶は主に静岡県の牧之原周辺の地域(島田市、牧之原市、菊川市、掛川市)が盛んですが、鹿児島県の一部でもされています。
 私は深蒸し茶を飲んで育ってきました。私が住んでいる菊川市や掛川市、牧之原市が深蒸し茶の発祥の地と唱えていて、今でもシンボルとされています。
 しかし本当の深蒸しの発祥地ははっきりされていません。深蒸しの製法を一番古く伝えたのは19世紀末の明治時代の牧之原地域とされています。牧之原台地が開拓され、手もみ茶をされていきます。当時の相良町に住んでいた戸塚豊蔵という人が、ヨンコン型(茶の形が勾玉状)の製茶法を考案し、蒸しの時間を長めたのがはじまりといわれています。その後、深蒸しの機械化の技術が広まっていき、現在の深蒸し茶に至っています。

左が浅蒸し、右が深蒸し茶です。

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